コラム
ノミ・マダニについて
今回はノミ・マダニのお話です。
暑くなる日も多くなりましたが、ワンちゃん・ネコちゃんのノミ・マダニ予防はお済みですか?
ノミは気温が13℃以上になると、ふ化を繰り返しながらどんどん繁殖し、活発になります。
寄生されると痒いだけでなく、皮膚病を引き起こしたり、様々な病気を媒介することもあります。
<ノミによる被害>
ノミに刺さると激しい痒みはもちろん、様々な被害があります。
◎貧血
大量のノミの寄生を受けると、特に子犬や子猫では貧血を起こす危険性があります。
◎ノミアレルギー性皮膚病
吸血により、ノミの唾液成分が体内に入ることで、アレルギー反応が起こり激しいかゆみや湿疹、脱毛などを伴う皮膚炎を示すようになります。
◎瓜実条虫(サナダムシ)
お腹の中に寄生する虫です。ノミの体内で成長し、ワンちゃん達が体を舐めてノミを食べてしまうことにより、お腹の中で成長し、下痢や嘔吐の原因になります。
◎猫ひっかき病
ノミの寄生は動物だけの問題ではありません。人間にも被害が及ぶこともあります。
これに感染した猫に人間が引っかかれたり咬まれたりすると、リンパ節が腫れて発熱や頭痛を起こしてしまいます。
<マダニが引き起こす病気について・・・>
◎バベシア症
バベシア原虫は犬の赤血球に寄生し、赤血球を破壊するため、感染すると重度の貧血におちいります。発熱や黄疸がでたり、腹部がはったりすることがあります。また、嘔吐・下痢さらには筋肉、関節痛が起こる犬にも猫にも多くみられる病気です。
◎ヘモバルトネラ症
ヘモバルトネラという赤血球表面に寄生する病原体の感染が原因でバベシアと同様に貧血、黄疸、元気喪失、食欲不振、全身痛、嘔吐などが見られます。特に猫で多く見られる病気です。
◎ライム病
多くの犬はほとんど症状が出ないのですが、人間も感染してしまう恐れがあり、神経症状、発熱、食欲不振、元気喪失、などの症状が見られ、心臓や腎臓も悪くなります。
◎Q熱
Q熱はマダニが自然界で保菌者となっており、そのマダニに咬まれることで、人やペットに感染します。感染したペットから人にうつることもあれば、人からペットにうつることもあります。犬の場合、ほとんどが無症状ですが、人の場合、高熱、激しい頭痛、悪寒、関節炎などインフルエンザに似た症状が現れ、進行すると、肺炎などを起こし、命にかかわる場所もあります。
<自宅でできるノミ、マダニチェック>
■ノミ
①目の細い櫛などで被毛をすく
②黒っぽい小さい粒があれば、湿らせたティッシュの上に置く
③粒が溶けて、赤茶色になったら…
それは、血を吸ったノミの糞!
ノミが寄生している証拠です!!
■マダニ
散歩から帰ってきたら、頭や耳、目のふちやお腹、足の指の間や、背中をチェックしてみましょう。
小豆大の大きさや、ゴマのように小さいものが体についていたら、ダニです。
※注意点※
ダニを見つけても決して無理に取ろうとしてはいけません。ダニの口が残り化膿したり、感染したりするので、見つけたらすぐに病院にご相談下さい。
★予防薬について★
ノミ・マダニの予防薬として、3月より新しいタイプのお薬を置いています。
以前までは、フロントラインといって、首の後ろに垂らして予防するスポットタイプのお薬でした。フロントラインは、ワンちゃん、ネコちゃん対象で、ノミの成虫とノミのふ化を阻止する予防薬です。
ノミに対する効果は3ヶ月、マダニに対しては1ヶ月~1ヶ月半持続します。
新しいお薬はコンフォティス錠という飲むタイプのお薬で、ワンちゃん対象になっております。月に一度の投与をし、シャンプーをしても効果に変わりはなく、全身にくまなく効果が行き届きます。また、被毛のベタつきがなく、気にせず抱っこができます。4時間で100%のノミの駆除ができ、スポットタイプとは違い、皮膚が弱い子にも投与できます。
(※詳しいことはスタッフまでお問い合わせください。)
”うちの子は室内で飼っているから大丈夫”と安心してはいけません!
人間が外から家の中に持ち帰り、ペットの寝床やカーペット、畳などで繁殖します。成虫が5匹ついていたら、その周辺の環境には95匹の卵や幼虫、さなぎが潜んでいるとされています。
ノミ・マダニ予防で大切なことは、『定期的な予防』と『繁殖させない環境作り』です。
これから暖かくなってお散歩の機会も増えると思います。周りにノミ、マダニがいる環境を作らない為にも予防しておきましょう☆