コラム
心不全について
心不全とは、何らかの原因で心臓の働きが弱くなり、十分な血液を体に送れなくなったりする病気で、 年齢を重ねた犬ほど発症しやすくなります。症状は様々ですが、特徴的な症状として上げられるのが「咳が出る」、「運動したがらない」、「失神」の3つです。
これらの症状が出たからといって必ずしも「心臓病」であるとは言えませんが、その中の「咳」は、特に中型犬以上の犬が咳をしている場合、心臓病にかかっているケースが非常に多く見られます。
特に早朝や寝そべっていて立ち上がるときなど、血圧が急に上がる時に、喉の奥に何かが引っかかってしまったような「 空咳(からせき)」をする場合には、心不全の初期症状である可能性があります。
小型犬の場合、咳はどちらかと言えば、気管の障害が原因である場合が多いのですが、それでも高齢になれば、同時に心臓病を疑う必要があり、その上5歳以上であれば、風邪よりも心不全である可能性のほうが高いかもしれません。
もし風邪(ケンネルコフ)であっても、外出を控えて治療する必要があります。
なので、これらの症状が出た場合、過度な運動を控え、出来るだけ早めの受診をお勧めします。
また、本当に初期の段階では、何の症状もありませんが、聴診すると心臓にほんの少し雑音が聞こえることがあります。
この雑音が心不全の証拠になることもある為、空咳が出なくても、予防注射やフィラリア検査などの時に聴診をやってもらいましょう!
最後に、心臓は「治らない臓器」ですので、心不全を治すことはできません。
しかし、早く発見してあげることができれば上手に病気と付き合って適した生活をすることで、その分悪化を遅らせてあげることができ、長生きすることができます。
大切なワンちゃん、ネコちゃんと少しでも長く一緒にいるために小さなサインも見逃さないようにしましょう☆