コラム
「子宮蓄膿症」について
さて今回は「子宮蓄膿症」についてお話いたします。
【子宮蓄膿症とは・・・?】
子宮蓄膿症とは、避妊手術を行っていない高齢の雌犬に多く発症する生殖器疾患です。
雌猫も発症しますが、犬の方が比較的多いです。まれに若い子でも発症する事があります。
子宮蓄膿症は、細菌の感染により子宮内に膿が貯まり子宮が腫大する病気です。
腹膜炎や血液の凝固系の異常、腎不全などが起こり、悪化すると死亡してしまうとても怖い病気です。
【症状】
食欲不振、発熱、嘔吐、下痢、腹部の膨満、陰部からの排膿、元気消失、等があります。
※発情出血が終わり約2ヶ月後が子宮蓄膿症が最も発症しやすい時期です。
【子宮蓄膿症の治療法】
子宮蓄膿症の治療法は、一般的に外科的手術で子宮の全摘出が行われます。
内科的治療もありますが、治癒までに時間がかかりあまり完全に回復せず治療中に亡くなる事もあります。
その為基本的には治癒可能性の高い外科的手術が推奨されています。
【予防法】
一番の予防は繁殖の予定がないのであれば、若い時期に避妊手術をする事です。
健康の子に手術をする事に抵抗を感じる飼い主様もいます。
ですが高齢になり、病気になった時と若い健康の子と比べて麻酔のリスクも上がり、手術後の負担のかかり方も大きく変わってきます。
また、6ヶ月未満で避妊手術をすることで乳がんの発症率を抑える事も出来ます。
当院では避妊・去勢手術を行っています。また、毎年3月には避妊、去勢手術の助成キャンペーンを行っております。
何か気になる事や、ご不明な点等ございましたらお気軽にご相談下さい。